「インプラント治療が失敗する確率は?」
「信頼できる歯科医院の選び方はある?」
「失敗するリスクを最小限に抑えて安心して治療を受けたい」
上記の疑問をお持ちの方は、健康に対する責任感が高まり、治療のリスクや費用対効果が気になっているのではないでしょうか。
インプラント治療における失敗の定義は、患者に合わせた治療をおこなうため曖昧な部分もありますが、一般的には失敗率5%未満といわれています。
本記事では、「インプラント治療が失敗する確率について、失敗の原因や成功ポイント」を紹介します。
インプラント治療の失敗を防ぐための方法や治療の流れまで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
インプラント治療が失敗する確率は?
インプラント治療が失敗する確率は、一般的には5%未満といわれており、成功率も約90%以上とされています。
事実、日本口腔インプラント学会が2015年8月に実施したアンケート調査によると、「93%の方がインプラント治療に満足している」と回答しています。
ただし、インプラント治療は患者の状態や治療内容によって異なり、失敗の定義が曖昧な部分も多いです。
そのため、インプラント治療では適切な診断と治療計画の立案が求められます。
インプラント治療が失敗する原因
インプラント治療が失敗する原因は、以下の6つです。
- インプラント周囲炎
- 不適切な埋入
- 骨の質や量の不足
- 手術技術の不備
- メンテナンス不足
- 患者の生活習慣
それぞれ解説します。
インプラント周囲炎
インプラント治療失敗の主な原因は、インプラント周囲炎です。
インプラント周囲における、歯肉や骨に炎症が生じる状態を指します。
インプラント周囲炎は、メンテナンス不足や不適切な口腔衛生管理が要因です。
インプラント周りは天然歯よりも細菌感染しやすく、炎症が進行すると骨吸収やインプラントの脱落を招くケースもあります。
不適切な埋入
インプラントの不適切な埋入も、治療が失敗する原因となります。
適切な位置や深さや角度で埋入されないと、骨との結合が不十分になったり、神経を損傷したりします。
骨の質や量の不足
インプラント治療の成功には、十分な量と質の骨が必要です。
骨量不足と骨質の悪さは、インプラントが適切に固定されない要因となり、治療失敗のリスクを高めます。
また、長期間の歯の欠損や歯周病などにより骨が減少している場合、骨移植などの追加処置が必要になるケースもあります。
手術技術の不備
手術技術の不備は、インプラントの固定不良や長期的な痛み、しびれなどの症状につながるため注意が必要です。
適切な位置や角度でインプラントを埋入できないと、骨との結合の不十分や神経を損傷するリスクもあります。
また、CTスキャンなどの詳細な術前検査を怠ると、動脈を損傷するリスクも高まります。
インプラント治療の成功には、歯科医師の高度な技術と経験が不可欠です。
メンテナンス不足
インプラント治療後のメンテナンス不足は、失敗の大きな原因となります。
定期的なメンテナンスは、装置の不具合や噛み合わせの悪化を早期に発見し、対処するためにも重要です。
日々の丁寧な歯磨きと定期的な歯科検診が、インプラントの長期的な成功には不可欠です。
患者の生活習慣
患者の生活習慣も、インプラント治療の成功に影響します。
とくに喫煙は血流を悪化させ、骨との結合を妨げやすいです。
また、歯ぎしりや食いしばりなどの悪習慣は、インプラントに過度な負荷をかけ、上部構造の破損やスクリューの緩みを引き起こします。
さらに、不適切な食生活や口腔衛生習慣は、インプラント周囲炎のリスクを高めるため、患者自身の適切な生活習慣の維持が求められます。
インプラント治療の失敗を防ぐための方法
インプラント治療の失敗を防ぐための方法は、以下の4つです。
- 経験豊富な歯科医師を選ぶ
- 最新設備が整った歯科医院を選択する
- 治療前の健康状態を把握する
- 生活習慣を見直す
ひとつずつ解説します。
経験豊富な歯科医師を選ぶ
インプラント治療の成功には、歯科医師の技術と経験が不可欠です。
経験豊富な歯科医師を選ぶ基準は、以下のとおりです。
- 日本口腔インプラント学会などの専門医資格を持っている
- 治療実績の確認する
- 患者の口コミを確認する
経験豊富な医師は、適切な位置や角度でインプラントを埋入し、神経や動脈の損傷を避けられるため、失敗のリスクを大幅に減らせます。
患者の状態に応じた最適な治療計画を立てる能力があるため、失敗するリスクを軽減可能です。
また、現在の治療方針や診断に対して、別の専門医の意見を聞くセカンドオピニオンも推奨されます。
治療の安全性向上だけでなく、自分に最適な治療法を選択するための情報が得られます。
治療前のカウンセリングでは、リスクや不明点についてしっかりと説明を受け、質問をすることが大切です。
最新設備が整った歯科医院を選択する
最新の設備が整った歯科医院を選ぶことも、インプラント治療の成功率を高める重要な要素です。
最新設備が整った歯科医院の探し方は、以下のとおりです。
- インプラント専門のポータルサイトから探す
- 医院の公式サイトから探す
- 日本口腔インプラント学会の学会認定医師を探す
CTスキャンやデジタルレントゲンなどの最新機器を使用することで、より精密な診断と治療計画が可能になります。
最新機器により、骨の量や質を正確に評価し、インプラントの最適な埋入位置を決定できます。
また、コンピューターガイドによる手術システムを導入している医院では、より精密で安全な手術が可能です。
最新設備は、治療の精度を高めるだけでなく、患者の負担も軽減します。
治療前の健康状態を把握する
インプラント治療の成功には、患者の全身状態と口腔内の健康状態の把握が重要です。
血液検査や画像診断など、治療前に詳細な検査をおこない、糖尿病などの全身疾患や喫煙習慣の有無を確認しましょう。
インプラントの失敗リスクを高める要因が早期発見できる場合もあり、必要に応じて治療前に対策を講じられます。
また、骨の量や質を評価し、不足している場合は骨移植や骨造成をおこなうことで、インプラントの安定性を高められます。
治療前の適切な準備により、インプラントの成功率の向上が可能です。
生活習慣を見直す
インプラント治療の成功には、患者自身の生活習慣の見直しも重要です。
まず、適切な口腔ケアの習慣を身につけましょう。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使用し、インプラント周囲の清潔を保つことが大切です。
また、バランスの取れた食生活を心がけ、カルシウムやビタミンDを多く含む食品を摂取することで、骨の健康を維持できます。
喫煙は治療の失敗リスクを高めるため、禁煙するなど、生活習慣の改善によってインプラント治療の長期的な成功率を高められます。
インプラント治療の流れ
インプラント治療の流れを以下にまとめました。
- 1.カウンセリング
- 2.検査・治療計画
- 3.一次手術
- 4.治癒期間
- 5.二次手術
- 6.最終的な装着
- 7.定期的なフォローアップ
それぞれ解説します。
1.カウンセリング
カウンセリングは、歯科医師が患者の口腔内状態や全身の健康状態を確認し、治療の適応性を判断します。
患者は治療に対する不安や疑問を解消し、医師との信頼関係を構築する重要な機会です。
カウンセリングでは、治療の目的やメリット、デメリットや費用などについて詳しく説明を受けます。
2.検査・治療計画
詳細な口腔内検査とCT撮影をおこない、骨の状態や神経の位置を確認します。
最適なインプラントの種類、サイズ、埋入位置を決定し、治療計画の立案が可能です。
もし骨量が不足している場合は、骨移植の必要性も判断します。
治療計画は患者と共有し、同意を得てから次のステップに進みます。
3.一次手術
一次手術では、顎の骨にインプラント体(人工歯根)を埋入します。
局所麻酔下でおこなわれ、歯肉を切開し、骨にドリルで穴を開けてインプラントを埋め込みます。
手術は低速回転で注水しながらおこなうため、骨への負担を最小限に抑えることが可能です。
インプラント体を埋入後、カバースクリューを装着して縫合します。
4.治癒期間
一次手術後、インプラントと骨が結合するまでの治癒期間が必要です。
上顎で5〜6カ月、下顎で3〜4カ月程度かかります。
治癒期間中は、仮の義歯を装着して定期的な経過観察をおこない、骨との結合状態を確認します。
5.二次手術
二次手術の目的は、インプラントの安定性を確認し、人工の歯を支える土台(アバットメント)を取り付けることです。
局所麻酔下で歯肉を切開し、カバースクリューを除去してアバットメントを連結します。
インプラントが口腔内に露出し、人工歯を装着する準備が整います。
6.最終的な装着
二次手術後、歯肉の治癒を待ってから最終的な人工歯(上部構造)を製作し、装着します。
歯科技工士が患者の口腔内に合わせて精密に作製した人工歯を、アバットメントに固定します。
また、咬み合わせや見た目を確認し、必要に応じて調整が必要です。
7.定期的なフォローアップ
インプラント治療後も、定期的なメンテナンスが重要です。
3〜6カ月ごとに歯科医院を受診し、インプラント周囲の状態や咬み合わせをチェックします。
適切なケアと定期検診により、インプラントの寿命を延ばし、失敗のリスクを低減できます。
患者自身による日々の丁寧な歯磨きも、インプラントの長期的な成功には欠かせません。
インプラント治療の成功させるためのポイント
インプラント治療の成功させるためのポイントは、以下の3つです。
- 適切な診断と治療計画を立てる
- 術後のアフターケア
- 定期的なメンテナンス
ひとつずつ解説します。
適切な診断と治療計画を立てる
インプラント治療の成功には、適切な診断と治療計画が不可欠です。
歯科医師は患者の口腔内状態を詳細に観察し、CTスキャンなどの最新技術を用いて骨の状態や神経の位置を確認します。
患者にとって最適なインプラントの種類やサイズ、埋入位置を決定し、自分に合った治療計画を立てましょう。
正確な診断と適切な治療計画により、インプラントの失敗リスクを低減し、成功率を高められます。
術後のアフターケア
適切なアフターケアにより、感染リスクを減らし、インプラントの安定した定着を促進できます。
インプラント手術後は、抗生物質の服用や痛み止めの使用、食事制限や適切な口腔ケアも重要です。
やわらかい歯ブラシを使用し、手術部位を避けて丁寧に歯磨きをおこなう必要があります。
また、長風呂や激しい運動は、血流を促進する行為のため避けましょう。
定期的なメンテナンス
インプラント治療後の定期的なメンテナンスにより、失敗のリスクを低減できます。
たとえば、3〜6カ月に1回の頻度で歯科医院を受診し、インプラントの状態や各部ネジの締まり具合をチェックしましょう。
また、インプラント周囲の歯周病(インプラント周囲炎)や虫歯のチェック、クリーニングも重要です。
問題を早期に発見し対処することで、インプラントの寿命を延ばせます。
まとめ
インプラント治療が失敗する確率は一般的に5%未満で、成功率も約90%以上とされています。
ただし、インプラント治療は患者の状態や治療内容によって異なるため、インプラント治療では適切な診断と治療計画の立案が重要です。
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もし失敗するリスクを抑えながら、安心してインプラント治療を受けたい方はぜひお気軽にご相談ください。