「インプラントと入れ歯の違い」を知っていますか?
インプラントと入れ歯の製作物はイメージできると思いますが、「インプラントと入れ歯はどちらがいいの?」「それぞれのメリットとデメリットは?」と、具体的な内容について知らない方が多いと思います。
インプラントと入れ歯の違いを理解せず治療法を選んでしまうと「違う治療にしとけば良かった」と、後悔するかもしれません。
そこで今回は、以下の内容について解説します。
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この記事を読むことで、2つの治療法の違いを理解し、自分に合った治療法を選択できます。
「インプラントと入れ歯の違いを知りたい」「インプラントと入れ歯の治療法で悩んでいる」という方は、ぜひ参考にしてください。
【項目別】インプラントと入れ歯の違いを解説
インプラントと入れ歯の違いを項目別に解説します。
- 治療にかかる費用
- 治療の期間
- 寿命の長さ
- お手入れ問題
- 健康の面
さっそく見ていきましょう。
治療にかかる費用
インプラントと入れ歯の治療にかかる費用の違いを、以下の表にまとめました。
治療内容 | 費用 |
インプラント | 約35〜40万(1本あたり) |
入れ歯 | 約5,000〜15,000円 |
インプラントは、保険適用外のため、全額負担になります。
なぜなら、高度な外科手術や高品質な素材などが必要だからです。
治療する本数が複数になると、さらに費用がかかります。
一方、入れ歯は保険が適用されるため、一般の医療費負担の3割で治療が受けられます。
入れ歯の保険適用外でも1本あたり約10万円で製作可能なため、インプラントと比較すると非常に安いです。
入れ歯は費用が安く、インプラントは高額な費用がかかってしまいますが、長期的にみるとインプラントの方がコストパフォーマンスが良いと考えられるでしょう。
治療の期間
インプラントと入れ歯の治療期間の違いを、以下の表にまとめました。
治療内容 | 期間 |
インプラント | 約6ヶ月〜1年 |
入れ歯 | ・保険診療:約2週間〜1ヶ月
・自由診療:約2〜3ヶ月 |
インプラントは、顎骨に人工歯根を埋め込む手術をし、骨とインプラントが結合するため、数ヶ月の期間が必要になります。
一方入れ歯は、歯型を取って製作するのみであるため、数週間で完成します。
そのため、入れ歯は短期間で歯を補いたい場合に適しているでしょう。
寿命の長さ
インプラントと入れ歯の寿命の長さを、以下の表にまとめました。
治療内容 | 寿命の長さ |
インプラント | 約10〜20年 |
入れ歯 | 約3〜6年 |
インプラントが長期間使用できる理由は、顎骨と人工歯根が一体化して骨の吸収を抑え、安定性が保たれているからです。
適切なケアと定期的な検診などをしっかり行っていれば、さらに長期間使用できます。
一方入れ歯は、素材がレジンを使用しているため、経年劣化で変色や変形を引き起こしやすく、耐久性が弱いです。
そのため、数年ごとに修理や再製作が必要になるでしょう。
お手入れ問題
インプラントと入れ歯は、お手入れ方法に違いがあります。
インプラントは、天然歯と同じように歯磨きと歯間ブラシを使用したセルフケアが欠かせません。
また、定期的な検診やメンテナンスが必要です。
日々のセルフケアや定期検診を怠っていると、歯茎や補綴物の周りに汚れが蓄積し、インプラント周囲炎になる可能性があります。
一方、入れ歯は取り外して専用の洗浄液やブラシで清潔に保つ必要があります。
そして、残っている歯はいつも通りに歯ブラシと歯間ブラシを使ったケアが重要です。
入れ歯の洗浄を怠っていると、汚れの蓄積によって口臭の原因になります。
インプラントと入れ歯のお手入れ方法は多少異なりますが、どちらもケアを怠ってしまうと問題が生じてしまうでしょう。
健康の面
インプラントは、顎骨に人工歯根を埋め込む外科手術を行います。
そのため、高齢者や持病がある方は手術ができない可能性が高いです。
具体的に持病を持っている方は、以下のとおりです。
- 骨粗しょう症
- 糖尿病
- 高血圧
- 腎臓病
外科手術は、歯茎を切って骨に穴を開けなければいけないため、身体的負担と心理的負担が大きくなります。
一方、入れ歯は外科手術を必要としないため、心身的な負担が少なく、高齢者や持病がある方でも治療を受けられます。
関連記事:インプラントより入れ歯?|比較するポイントやおすすめする人を紹介
インプラントのメリットとデメリット
インプラントについて、メリットとデメリットにわけて解説します。
メリット
インプラントのメリットは、主に以下のとおりです。
- 天然歯と同等の咀嚼機能が手に入る
- 顎骨の吸収を抑えられる
- 見た目が自然で違和感がない
- 寿命が長い
- 他の歯への影響が少なく負担をかけない
- 取り外す手間がない
インプラントは、顎骨にしっかり固定されているため、天然歯と同じような噛む力で使用できます。
また、周囲の歯に影響を与えないため、残っている歯に負担がかかりません。
デメリット
インプラントのデメリットは、主に以下のとおりです。
- 保険が適用されないため費用の負担が大きい
- 外科手術による心身的負担がある
- 治療期間が長い
- 歯科医院での定期的なメンテナンスが必要である
- 感染リスクがある
インプラントは、他の治療法に比べると治療期間が長く、高額な治療費がかかってしまいます。
日々のライフスタイルや経済的に難しい場合は、インプラント以外の治療法をおすすめします。
関連記事
・インプラントにして老後に起こるデメリットとは?今後の対策も紹介
入れ歯のメリットとデメリット
入れ歯について、メリットとデメリットにわけて解説します。
メリット
入れ歯のメリットは、主に以下のとおりです。
- 全身疾患を患っていても手軽に作成できる
- 保険が適用されるため費用の負担が少ない
- 治療期間が短い
- お手入れが簡潔にできる
入れ歯は、治療期間が短く、治療費用が安く抑えられます。
そのため、大事な仕事やイベントがある場合でも手軽に作成できます。
デメリット
入れ歯のデメリットは、主に以下のとおりです。
- 装着感に違和感がある
- 審美性が劣る
- 寿命が短い
- 咀嚼機能が低下する
入れ歯は、装着感の違和感があるため、使用中にずれたり外れたりする可能性が高いです。
また、部分入れ歯の場合、歯に引っ掛ける金属部分が目立つことで、審美性に欠けてしまいます。
インプラントと入れ歯の違いの決め手
インプラントと入れ歯を比較して、それぞれの治療法に適している人を紹介します。
入れ歯がおすすめな人
入れ歯は、以下の条件に合っている人におすすめします。
- 経済的に費用を安価で抑えたい人
- 自宅で簡単なケアで済ませたい人
- 作り直しを手軽に行いたい人
- 治療期間を短く済ませたい人
- 高齢の方や全身疾患を持っている方
- 手術に不安を持っている方
入れ歯は、使用中の違和感や咀嚼機能が劣るデメリットはありますが、身体の状態や生活スタイルに合わせて治療を受けられます。
そのため、費用面や治療内容の手軽さを重視する場合は、入れ歯がおすすめです。
インプラントがおすすめな人
インプラントは、以下の条件に合っている人におすすめします。
- 天然歯と同じような自然な見た目がいい人
- 噛み心地を重視している人
- 食事の楽しみを味わいたい人
インプラントは、外科手術による身体的負担と、高額な費用による経済的負担があります。
しかし、顎骨に人工歯根が固定されているため、自分の歯に近い感覚で快適に使用でき、骨が刺激され痩せにくくなります。
そのため、長期間の健康維持や快適な噛み心地を重視する場合は、インプラントがおすすめです。
まとめ
それぞれの治療法にはメリットやデメリットがあるため、費用や治療期間、健康状態を考慮する必要があります。
インプラントと入れ歯の違いを理解し、自分に合った生活スタイルや目的に合った治療法を選択しましょう。